校長室より

美術科2年「映像表現」でロトスコープの手法でアニメーション制作を行いました

  2月18日(水)、美術科2年の「映像表現」で、ロトスコープの手法によるアニメーションを制作しました。ロトスコープとは、人物や動植物など、モデルとなるものの動きをカメラで撮影し、その画像をトレースしてアニメーションにする手法です。1930年代にアメリカで制作されたアニメーション作品などから多く用いられていた手法です。

  1時間目は、手描きによるロトスコープ実習を行いました。まず、予め撮影した実写を連続静止画に変換させ、それぞれの生徒が手分けして一枚ずつトレース紙に描き写す作業をしました。それを順番にカメラで撮影し、1つの動画にしました。1人1〜3枚、全部で48枚をトレースし、手描き特有の柔らかなタッチのアニメーションが完成しました。

 アニメーションの撮影には、上のような装置を使いました。中央の白い撮影台は、本来はトレース台(ライト内臓)で、その上に1枚ずつ順番にトレースした紙をのせ撮影しました。こうすることで、教室でも光量をある程度一定にすることが可能です。上部の撮影用ホルダーにタブレットをのせて、撮影していきます。その撮影画像を連続して再生することでアニメーションになります。

 2時間目は、生徒が自分のiPadのアプリ(AdobeFresco)を使って、写真をディスプレイ上で、デジタルトレースしました。タッチペンを使いながら色彩豊かに描いた後、画像データをパソコン(iMac)にAirDropで送信し、パソコンの映像編集ソフト(Adobe Premiere)で動画にしました。こちらは、鮮やかな色彩や描く線などの調整がソフトウェア上でできるので、手描きとは違ったアニメーションが完成できました。

 

 映像表現の授業では、様々なアプリやソフトウェアを活用し、画像や映像を制作する実習も行っています。